2024年12月24日(火)

クリスマスイブだというのに、仕事で慌ただしい一日だった。午後5時ごろ、急な来客があり、その対応で帰宅が大幅に遅れてしまった。来客は不動産投資を検討中のお客様で、物件の詳細な説明を求められたため、じっくりと時間をかけて対応せざるを得なかった。詳細な利回り計算や、資金計画まで作成して持ち帰っていただいた。イブにこんな予定外の仕事が入るとは思っていなかったが、対応には満足してもらえたようだ。

会社を出たのは夜8時近くになってしまい、家に着いたのは9時前。自宅のドアを開けると、リビングはクリスマスの飾りで華やかに飾られていたが、萌と翼はすでに寝室でぐっすり眠っていた。夕方まで元気いっぱいだったそうだが、夜遅くまで起きているのは難しかったらしい。妻からは、「萌も翼も、今日はずっと『パパが遅い』って言ってたよ」と小言を言われてしまった。萌はサンタさんにお願いしたヤマハのミニキーボードを楽しみにしていたし、翼はクレヨンしんちゃんの新しいおもちゃを期待していたのに、明日の朝に持ち越しだ。

リビングには妻の景が、暖かいホットワインを片手にくつろいでいた。「お疲れさま」と迎えてくれたその一言に、今日一日の疲れが少し和らいだが、続けて「せっかくのイブなのにもう少し早く帰れないものなの?」と一言。その言葉に申し訳ない気持ちが湧いたが、仕事のことを考えるとどうしようもなかった。子どもたちのために景が手作りしたローストチキンとミネストローネは、まだキッチンに残っていて、少し遅めの夕食として僕もいただくことにした。

景と二人だけの時間が持てるのは久しぶりだ。食事をしながら、二人で静かに話をした。今年一年を振り返ると、忙しかった仕事のことや、萌が学校で頑張ったこと、翼が幼稚園で足が速くなったことなど、色々な話題が出てきた。しかし、会話の合間にふと景が「子どもたちも寂しそうだったし、来年はもっと家族の時間を大切にしてほしい」とぼそっと言った時、胸が痛くなった。普段は忙しさに追われて家族との時間が短くなりがちだが、その一言で来年の目標ができた気がする。

夕食を終えた後、二人でクリスマスツリーの下にプレゼントを並べた。明日の朝、子どもたちが喜ぶ顔を想像すると、どんなに疲れていても幸せな気持ちになる。景が用意した赤いリボンがついた箱を見て、「センスがいいな」とつい褒めると、景は少し照れたように笑っていた。

今日は家族全員でクリスマスを祝えなかったのが少し心残りだが、明日の朝は子どもたちの笑顔に囲まれるだろう。それを楽しみに、今夜は少し早めに休むことにした。