2025年1月21日(火)

今日は朝から晴れていて、少し冷たい風が吹くものの、穏やかな天気だった。会社に出社すると、会議の資料準備でバタバタしながらも活気があった。この日の社内会議では、沖縄プロジェクトについての話題が大きなテーマとなった。

沖縄本島北部にオープン予定のテーマパーク「ジャングリア」に関連する不動産プロジェクトを鬼平不動産としてどう展開するかが議題だった。沖縄は僕が若い頃、鬼平不動産の沖縄支社で勤務していた場所でもあり、いくつかのプロジェクトを手がけた思い出深い土地だ。そのため、「田中さん、ぜひプレゼンをお願いします」と指名され、緊張しながらも発言の場に立った。


僕が沖縄支社で手がけたプロジェクトの中でも、特に力を入れたのは、地域の自然環境と調和した住まいづくりだ。単に建物を建設するだけでなく、地域の特性を活かしながら住民の生活の質を高めることを目指していた。当時設計した住宅の一つでは、東西に大きな掃き出し窓を設けることで、東側の山と西側の畑を一体感のある景色として取り込み、開放感のあるLDKを作り上げた。この設計は、自然と共生しながら生活を送れる住まいとして高く評価された。

また、地域の素材を使用し、地元の職人と協力して建築を進めることで、地域経済の活性化にも貢献した。エネルギー効率の高い設計を採用し、持続可能性を重視したこれらのプロジェクトは、住民に快適な生活を提供すると同時に、環境への配慮も行き届いていた。こうした経験を元に、今回の「ジャングリア」関連プロジェクトでも、地域の特性を活かした提案を行った。

今回のプレゼンには、佐藤くんもサポート役として参加していた。彼女の資料整理やアイデア提供のおかげで、提案の精度が一段と高まったように感じる。会議の後、上司から「田中くんと佐藤さん、このプロジェクトに本格的に関わる可能性があるから準備しておいて」と声をかけられた。まだ正式な決定ではないが、もし抜擢されるなら新たな挑戦になる。


帰宅すると、景に沖縄プロジェクトの話をした。すると、「もし単身赴任になったらどうする?」と少し真剣な顔で聞かれた。沖縄は魅力的な土地だが、家族と離れて暮らすのは考えただけでも寂しい。子供たちが寝顔で穏やかに息をしている様子を見ながら、今の家族の生活を守りつつ、自分のキャリアもどう進めるべきか、しばらく考え込んでしまった。

夕食は景が作ってくれた焼き魚と煮物。家族と食卓を囲むこうした時間は何物にも代えがたい。もし本当に沖縄行きが決まれば、この日常をどう守っていくか、家族としっかり話し合う必要がありそうだ。

明日はまた忙しい一日になりそうだが、仕事にも家庭にも全力で向き合っていきたい。